フロア・ホフマン
Floor Hofman
2020.10 - 2020.11
開催日:2020年10月11日(日)・18日(日)・25日(日)
開催地:オランダ・アイントホーフェン + 千葉県松戸市
主催:PARADISE AIR
後援:オランダ王国大使館
ゲストアーティスト:フロア・ホフマン、ウィリー・ウォン
ワークショップ参加者:松戸市在住の高校生、会社員、アーティストら 計6名
PARADISE AIRが行なうアーティストと地域をつなぎ多様な学びと交流を促す「ラーン・プログラム」の一環として、新型コロナウイルス感染症の影響で来日の目処が立たない海外アーティストともにオンラインツールを活用したワークショッププログラムが始動しました。
ゲストアーティストに迎えたのは、オランダ在住のフロア・ホフマンとウィリー・ウォン。LONGSTAY Program 2018・2019 にて2度選考ファイナリストとして意欲的な作品アイデアを応募してくれましたが、惜しくも選出が叶わなかった二人です。この度の「遠隔で松戸市民とワークショップを行ないたい」というチャレンジに快く賛同し、オランダからワークショップの企画・ディレクションおよび作品制作を行ないました。離れていてもどのように作品制作を行うことができるのか。参加者の皆さんとワークショップを通じて考えていきました。
コンセプト
このワークショップでは、ドキュメンタリー制作のアイデアをもとにウィリーとフロアが考えた課題を行います。題材は「松戸の街とそこに生きる人たち」。遠く離れたオランダと松戸。参加者が描き出す松戸という街から、この街がどんな表情をしている場所なのか、そしてその裏にある個人的なエピソードに迫ります。
Day 1 –他者によって行われる自己紹介
自分の名前を言うことはできるが、自分自身を言葉によって自己紹介はしてはいけない。他者が画面の向こうからその人の特徴を捉えて紹介する、というルールのもとZoomを介した自己紹介ゲームを行いました。他人からの予想や解釈を通して「その人がどんな人か」を紹介するというこのゲーム。物事を観察すること、それこそが今回のワークショップで重要となります。初回は自己紹介を交えた「ものの見方」を考える訓練となりました。
Day 2 – 顔を探す
参加者は、松戸の街に出て、30分間で見つけられるだけ街なかにある「顔」を集めます。人の顔や、意図的に作られた顔ではなく、「顔のように見えるもの」を見つけていきます。例えば、道路や、信号機の中、車の中、空など。顔を見つけたら参加者は、その顔がどのような気持ちなのかを説明するコメントをつけて写真をInstagramに投稿します。
ハッシュタグ#documentaryinaction #facesinmatsudo #p_air から参加者が見つけた松戸の「顔」を見ることができます。同時にフロアとウィリーもオランダのアイントホーフェンで同じ内容を行ないました。また、宿題として1週間、毎日自分の部屋にある「顔」の写真を撮影し、同じようにInstagramに投稿していきました。
Day 3 – 街の感情を撮る
参加者が1週間を通してアップした顔の写真を振り返ることから始めます。「感情分析表」というオリジナルのワークシートを使い、撮りためた写真から、どのような状態なのかを解釈・分析していきました。その後、街に出て、自分が選んだ今の自分の状態に一番近い顔から思い浮かぶキーワードを考え、その意味を最も表している松戸の風景をビデオで撮影します。
参加者がこのワークショップで自分自身と街との関係性を考えていく中で、より深く「松戸」という街の個人的なエピソードが立ち現れてくることでしょう。
最終的に完成したドキュメンタリービデオは、松戸駅前の小さなギャラリーQWERTY(クワーティ)にてオンラインワークショップ経過展「Seeing from a distance: #documentaryinaction #facesinmatsudo」として発表されました。
2020.11.04