[トーク] 戦間期ニューヨークの邦人美術家たち
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東京/江戸から来る人たちが江戸川を越えて最初にたどり着く街、松戸。そこは、成田空港をはじめとした外から東京へと訪れる人たちにとっても「トランジットポイント」となっています。他者の往来を許容する、懐深くしなやかな松戸の精神は、こうした地勢的な特異性において、時間をかけて培われてきたのでしょう。毎年3ヶ月間、国外からアーティストを招聘してきたPARADISE AIRのLONGSTAY Programも、こうした風土に支えられて、今年で6年目を迎えます。
本レジデンスを、よりラディカルで意欲的な実践を試みることができるプロジェクトとすべく、本年の公募は国内外を問わず、また、アーティスト以外のキュレーター、リサーチャーなども幅広く対象とします。
最終成果物の有形/無形は問いません。公募テーマを受け、松戸の地域資源を活かしながら、時間的にも空間的にもまちの具体的な「場」と関わるプランを提案して下さい。幅広い知識と興味をもつあなたと、松戸で出会えるのを楽しみにしています。
More information about activities of PARADISE AIR
https://www.paradiseair.info/activity
More information about Matsudo City
http://www.city.matsudo.chiba.jp/InternationalPortal
松戸では、江戸川や坂川の中洲や川端で、葦たちが揺れているのを見かけます。17世紀に生まれ、39歳の若さで死んだブレーズ・パスカルは、葦を自然のなかでもっとも弱い存在であるとし、そのうえで、人間を葦に重ねました。「人間はひとくきの葦である。だが、考える葦である」と力強く書きつけるパスカルの筆致からは、思考することへの、そしてそれが行える人間の理性への絶大な信頼が伺えます。とはいえ、その後の負の歴史を振り返れば、啓蒙思想やヒューマニズムが何をなしてきたのか私たちは知っています。このパスカルの言葉は、常に危うい可能性に浸されているのです。それでも、考えることをやめないこと。引き受けること。PARADISE AIRのLONGSTAY Programは滞在中、必ずしも作品を作ることや展覧会をすることを要求しません。ただ、ここ松戸で、それぞれの生活を営む人たちと、思考の伸びやかさを共有できればと思っています。絵画や彫刻などの物質的なメディウムを通して思考をする人も、もちろん大歓迎です。
長谷川新(2017-2018年度ゲストキュレーター)
募集期間:2018年3月14日(水)〜4月22日 → 29日(日)
選考結果発表(公式):2018年7月中
招聘期間:2018年9月1日(土)〜11月28日(水)(約3ヶ月間)
滞在中の主なスケジュール(予定):
・9/1(土):来日
・9/4(火):打ち合わせ
・9/8(土):地元住民との交流会(アーティストトーク)
・9/15(土)-16(日) :オープンスタジオ/アーティストトーク
・10月上旬:ゲストキュレーターによるスタジオビジット
・11/17(土)・18(日):滞在報告会
・11月28日(水):帰国
*隔週でMTGがあります
https://note.com/p_air/n/n845f6b034293?magazine_key=ma2e67638d85b
https://note.com/p_air/n/n0175c0b34f0f